Uganda Project 第12章【JICAウガンダ主催 水・衛生スタディーツアーに参加】2026.03.13/Uganda Project
2026年2月16日から20日にかけて、JICAウガンダ事務所主催の水・衛生分野スタディーツアーに参加いたしました。本ツアーは、日本企業の持つ技術や知見を、ウガンダが直面する水・衛生分野の課題解決へどのように結びつけられるかを検討することを目的に実施されたものです。政府機関、実施機関、民間企業、関連団体など、多様なステークホルダーとの意見交換と現場視察を通じ、現地の実情を立体的に理解する機会となりました。

本ツアーの参加者には、ウガンダ進出やアフリカ市場への展開を視野に入れる日本企業の皆様も参加されており、移動時間や視察後の意見交換の場では、各社の挑戦や課題意識、現地での経験が活発に共有されました。それぞれ異なる分野で事業展開を模索する企業の視点に触れることで、ウガンダ市場を単独で捉えるのではなく、アフリカ全体、さらには海外ビジネス全体を俯瞰する視座が広がりました。
視察や協議を通じて強く感じたのは、急速な都市化により給水・排水インフラ需要が拡大している一方で、制度面・資金面・整備スピードの制約により対応が追いついていないという現実です。特に下水道未整備地域では、生活排水が十分に処理されないまま環境へ流出するケースもあり、分散型排水処理技術の必要性が一層高まっていることを実感しました。

また、関係機関との対話を通じて、技術的な関心は高いものの、導入後の維持管理体制や費用回収モデルの確立が事業化の成否を左右する重要要素であることが改めて明確になりました。単に性能の高い設備を導入するだけではなく、運営主体・資金スキーム・制度設計を含めた包括的な事業構想が求められていることを再認識しました。
さらに本ツアーでは、既にウガンダで事業展開を行っている日本企業(鉱研工業株式会社様、SUNDA Technology Global様)のサイト視察も含まれており、現地の社会課題に対し、単に製品を提供するのではなく、料金回収や運営体制まで含めた仕組みとして実装している点は、海外展開における一つのモデルケースであると感じました。実際にウガンダ市場に根ざしながら事業を進めている姿を目の当たりにしたことは、これから事業を拡大していく立場として大きな刺激となりました。

特に印象的だったのは、「技術を売る」という発想から一歩進み、「現地社会の中でどのように機能し続ける仕組みをつくるか」という議論が多く交わされた点です。市場規模だけでなく、制度、文化、資金循環、現地パートナーとの関係構築といった多面的な要素を踏まえた長期的視点の重要性を、参加企業の皆様との交流を通じて改めて実感しました。同時に、多様な分野で海外展開に挑戦する企業の姿勢から大きな刺激を受け、自社の事業戦略や役割についても深く考える機会となりました。

今回のスタディーツアーは、現地課題の把握、関係機関との関係構築、そして海外ビジネスにおける実践的な学びという三つの側面で、大きな意義を持つものでした。既に挑戦を重ねている企業から受けた刺激を原動力としつつ、自社としてもウガンダの社会課題解決に資する事業モデルを着実に構築していきたいと考えております。

また、5日間にわたる全行程を、大きな時間の遅れなく予定通りに終えることができたのは、JICAウガンダ事務所の皆様が細やかに調整し、丁寧にサポートしてくださったおかげです。ウガンダでは交通渋滞や突発的な予定変更などにより、時間通りに物事が進まないことも少なくありません。日々現地で活動する中でその難しさを実感しているからこそ、今回のツアーが非常にスムーズに運営されたことに、改めて深い感謝と敬意を抱きました。

今後は、現地での実証結果を着実に積み重ねるとともに、日本の技術とウガンダの社会的ニーズを結びつける具体的な仕組みづくりに取り組んでまいります。本ツアーで得た刺激と学びを原動力とし、ウガンダにおける持続可能な水環境の構築に貢献できるよう、引き続き挑戦を続けてまいります。
